実験室からの眺め
森山大道による「実験室からの眺め」は、「サン・ルウへの手紙 」に続く、ニセフォール・ニエプスへのオマージュが込められた一冊。森山は、2008年7月にニエプスの故郷・ブルゴーニュ地域圏のシャロン=シュル=ソーヌ、またサン・ルゥにあるニエプスのスタジオを訪ね、そこで撮影された写真が収録されている。
ニエプスが生み出した最古の写真「実験室からの眺め」より186年が経過した。森山の<巡礼の旅>を纏め上げた本作品は、写真表現の普遍的な芸術性と変化し続けるメディア性、イメージの儚さの物語であると言えるだろう。ニエプスの「実験室からの眺め」は、今や色褪せたものかもしれない。しかし本書、森山大道の「実験室からの眺め」により、ニエプスのそれもこれからも忘れられないどころか、一層その存在を色濃く歴史に残すだろう。
- 判型
- 270 × 183 mm
- 頁数
- 84頁
- 製本
- ハードカバー、ケース
- 発行年
- 2013
- 言語
- 日本語、英語