花緊縛
2008年にタカ・イシイギャラリー(東京)で開催された荒木経惟の個展「花緊縛」に際して刊行。
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花
実家の近所の浄閑寺、いわゆる投げ込み寺ね。子供の頃よく遊んだ馴染みのある場所なんだけど、そこで枯れかけた彼岸花を見つけたの。「これはすごい!」って、白バックを持ってって日が暮れるまで撮ったの。これが俺の花人生の始まりだね。
「ARAKI by ARAKI」2003年
緊縛
縛りでも「美学」があるっていうでしょ。達人の域に達した人の「亀甲縛り」とかさ。そういう完成度を写真に求めないわけ。縛るのでも、つたなくていいのよ。完成度を求めずに、「作品」にしないようにする。
縛るときは「肉体を縛るんじゃないよ。心を縛るんだよ」なんていってるけど、俺の縛りは縄抜け出来る縛りだからね。完成されてる必要がないんだよ。
「すべての女は美しい」2006年
「エロス(性/生)とタナトス(死)についていつも考えている」と荒木は言います。常にエロスとタナトスを表裏一体のものとして作品に抱え込む荒木は、本展にて、エロスとして“緊縛”を、タナトスとして“花”を用い、それらをひとつの作品のなかに共存させ、これまでに無いかたちで昇華させています。
― タカ・イシイギャラリーより
- 判型
- 252 × 158 mm
- 頁数
- 152頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2008
- エディション
- 500