絹の夢
「ひろしま」から始まった、あるひとつの絹の道。
石内都は、1979年に木村伊兵衛賞を受賞。2005年には、母親の遺品を撮影した「Mother’s」がヴェネツィア・ビエンナーレで日本代表に選出されるなど、国内外で高い評価を獲得しています。その後、広島の被爆資料のワンピースなどを撮った代表作「ひろしま」を発表。制作過程で接した多くの絹織物からはじまった、絹産業へ、近代日本へ、それを支えた無数の女たちへ、そして写真家自身の故郷・桐生へと続く、あるひとつの絹の道。本書は、今も残る多くの銘仙や繭、織物工場、製糸工場などの撮影を通して美しく光沢を放つ近代日本の夢の跡形としての「絹」を見事に表現しています。石内の個人史と日本近現代史が鮮やかに交錯する、撮り下ろし最新作。
2012年10月開催、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館展覧会にあわせて刊行。
寄稿:沢辺満智子(養蚕研究者)、タカザワケンジ(文筆家)、蓑﨑昭子(桐生タイムス記者)
デザイン:中島英樹
- 判型
- 278 × 225 mm
- 頁数
- 144頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2012
- ISBN
- 978-4-86152-371-7