何処彼処列記 〜2〜
2021年11月11日に『何処彼処列記〜2〜』が完成しました。
『何処彼処列記〜パリ〜』が1冊目で、今回が2冊目となります。
1冊目と同様に自ら中綴じ手縫い製本で仕上げています。
内容は、同年4月10日から始まった連載写真冊子〈VACUUM〉に参加し、01〜03号に掲載した27カット+未収録36カットで構成しました。
〈VACUUM〉で掲載せずに箱に戻っていく写真もまた、それは僕が撮ったのだし、ベタから選んでプリントをしたのだから、たまたま外れただけの、誰かに見てもらいたい写真に違いはなく〈VACUUM〉で掲載された写真と同様に僕にとっては、撮った、写ったというシンプルに同列に位置する写真です。
自分の手で製本をして写真集を作るという発想が浮かばなければ、これまでの様にプリントを重ねたとしても、その後の出先が定まらないまま、誰の目にも通されずに箱の中に眠ってしまい、いずれ無かったことになって終わっていくのだろうと思いました。なので、しばらくはこの本のカタチを借りて、プリントしたものが本になるという流れの中でやっていこうと思います。
今回使用した写真は1カットを除き大阪で撮影しました。
撮影期間は2019年のベタから主に選んでいます。
2021年10月に緊急事態宣言が解除され酒の提供、営業時間も制限なしとなりはしましたが、まだまだ誰かが誰かを警戒する様に静かに歩く街の光景が目の前にある気がします。
これからどんな写真が撮れるのだろうと思いながら、また街を歩き写真を撮るしかないのですが、それもまたいつか本にしようと思います。
― 山田省吾
- 判型
- 280 × 210 mm
- 頁数
- 128頁、掲載作品63点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2021
- エディション
- 70