substance type B
無個性な駅構内(公共空間)を切り取っていく行為は写せば写すほど感情と切り離され抽象さを増し、人工的な被写体の連続する構成は重さねれば重なるほど物質的なメディウムに還元されていく。
普段、私たちが目にする空間をなるべく感情的な高揚や美的な感覚から遠ざけ、淡々と無機質な物質として鑑賞者に提示することで無個性な環境の異質さ歪さを増幅させていく。
この作品集substanceは澤田が捉えた写真と、改めて空間に配置された作品を同じ時間軸に並べることで見えてくる視点を中心に構成されている。
ページをめくることによって変化する写真の重なりと構成は作家の視点と見る側の視点がクロスしながら澤田が常に意識する被写体との距離を体現しているような感覚が目の前に迫ってくる。
― 出版社説明文より
- 判型
- 257 × 400 mm
- 頁数
- 120頁
- 製本
- ビス止め
- 発行年
- 2018
- エディション
- 300(type A + type B + type C)