Eden
日常のなかに蜃気楼のように湧き上がる一瞬の<楽園>
暗闇の中で露光時間が過ぎるのを待っていると、暫しの拘束された時間は、思いがけない内省の時間になる。
三脚に据えたカメラの傍らに立つ自分が過去と未来の中心になり、いま、写真と共に在ることの至福感で満たされていく。
「EDEN」は、私の住む千葉で夜景を混ぜながら撮り下ろした作品群だ。
楽園という抽象的な概念を、どこまで日常の風景に浮かび上がらせることができるかと試みたのだが、この写真を撮る孤独な時間こそが私の「EDEN」だったと実感したのである。
― 須田一政
須田さんは言い切った。
「写真は妄想である」
それは、写真が妄想であるためには、抜き差しならないこの世の生々しい現実を、もっとリアルに写さなければ妄想にならないのだ、と言っているように思える。
― 写真家 瀬戸正人(本書解説より抜粋)
- 判型
- 250 × 250 mm
- 頁数
- 130頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2020
- 言語
- 英語、日本語
- ISBN
- 978-4-905360-32-2