shashasha 写々者

写真家、映像作家、アーティスト、デザイナー。これらの分野の一つをマスターすることは、どんな創造的な個人にとっても生涯の業績となるでしょうが、ウィリアム・クラインのキャリアは、この80年間、それぞれの分野で賞賛されてきました。クラインは20世紀の偉大なイメージメーカーの一人であり、その作品は現代のアーティスト、写真家、映像作家の作品に不朽の創造的影響を与え続けています。

このレトロスペクティブな作品集は、250点以上の作品を用いて、故ウィリアム・クライン（1926-2022年）の創作と芸術の弧のすべてを探ります。クライン自身がコンテンツの選択からブックデザインまで監修したこの大判の出版物は、妥協のない創造的な生涯を振り返り、写真、アート、デザイン、映像制作の世界におけるクラインの多作で絶え間ない革新的な貢献を紹介するものとなっています。

ニューヨークの国際写真センターで開催された大規模な回顧展（2022年6月3日〜9月15日）に際し出版された本書は、クラインのキャリアを包括的に捉えたものです。あらゆるルールや慣習を打ち破った写真家として知られるウィリアム・クラインですが、本書は、抽象的な絵画から、驚きに満ちた本格的なストリート写真、写真集、そしてダイナミックで風刺的な映画制作まで、クラインの全作品に焦点を当てています。デヴィッド・カンパニーによる流れるような年表のテキストは、新しい世代に向けたウィリアム・クラインの入門書であると同時に、ウィリアム・クラインが真のオリジナルであることをすでに知っている人々には、新鮮な洞察の源となることでしょう。