川が私を受け入れてくれた
欧米でも高い評価を受け、国内外に存在感を示す女性写真家、川内倫子。写真の新時代を切り開いてきた川内の、初期代表作から最新作までを振り返る個展が、2016年1月に熊本市現代美術館で開催されます。
展覧会カタログとなる本書は、個展で初公開される熊本市民から思い出のエピソードを集めて、そこから約40箇所を訪れ撮り下ろした新作《川が私を受け入れてくれた》を、一冊の写真集として纏め上げました。誰かの記憶を写真家が撮ることに寄って、写真家自身の記憶になり、さらには鑑賞する私たちの記憶にもなっていく。川のように流れゆく時間の中で、記憶はゆっくりと私たちを受け止めてくれる。目の前に広がる写真に捉えられた景色によって、私たち個人の記憶の扉をそっと開くような、清々しい写真群にあふれています。熊本・阿蘇の野焼きを中心に撮影した《あめつち》で新境地を開き、「いまを生きる」感覚を先見的に表現し続けてきた川内の次なる可能性を体感する一冊です。
― 出版社説明文より
- 判型
- 230 x 284 mm
- 頁数
- 80頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行日
- 2016
- 言語
- 英語、日本語