いのちのうちがわ
オリジナルトートバッグ付き
本書は、石川が2015年より山に入り自然と向き合うなかで写した51点の写真を収載しています。
「絶景のポリフォニー」や「okinawan portraits」シリーズなどスナップやポートレートにおいて、目の前の存在と状況をできるだけ受け入れながら、一貫して「生」の方向を探してきた石川竜一。自然のなかで常に生死を眼前にし、その境に自身も晒されながら、撮影を続けてきました。
人と自然、個と外、内側と外側との関係がここで新たに見出され、その境界が揺らぐ写真群は、世界に流れる移りや連環、在るということを静かに問いかけてきます。
今回、写真一点ずつを大判のプリントで提示し、その「いのち」と向き合いつつ、そのままの重ねられたかたちとしてポートフォリオブックを制作しました。
全51点の一枚ずつを作品のように、手にしてご覧いただくことができます(綴じていないかたちです)。その大判の精緻なプリントを板で挟み、ゴム止めしているという仕様で、強い存在感と手触りを体現します。
アートディレクション:町口景
― 出版社説明文より
その美しさは完璧なように思え、頭で考えても理解できない感覚や感情はここからきているのだと感じた。個々の存在とその意思を超えて形作られたその様は、生い茂る木々や岩石と重なっても見えた。
自然のうちがわに触れ、その圧倒的な力を思い知らされたとき、物事の区別は緩やかなグラデーションで繋がって、自分自身もその循環のなかにいるのだと感じた。
― 石川竜一『いのちのうちがわ』あとがきより
- 判型
- 340 × 340 mm
- 頁数
- 51頁、掲載作品51点
- 発行年
- 2021
- エディション
- 700
- ISBN
- 978-4-86541-133-1