Meadowlark
『Meadowlark』の写真を撮るために、Ian Batesはアメリカ西部の広大で人影のまばらな土地を何年もかけてドライブし、しばしば車の中で寝泊まりした。Batesは当初、ノースダコタ州、モンタナ州、ワイオミング州、オレゴン州、カンザス州、ネブラスカ州の州鳥であるウェスタン・メドウラークにインスパイアされたが、結局この鳥は捕らえどころがなく、風化したベニヤ板の切れ端に描かれた粗末な複製として、ここに一度だけ登場する。
鳥が姿を消すスペースは、そこらじゅうにあるのだ。他の写真と同様、それらは押しつけがましいものだが、西部や平原に広がる広大な土地が持つ輝かしい匿名性を考えれば、それらはまた、尊敬に値する距離や、人、場所、物事の間の空間についてのものでもある。このような場所は、秘密を守り、外界から手の届く(長い)距離を保つことで有名だ。このような風景の中を漂う人は、自分がどこにいるのか完全に確信することはできない。同時に、あらゆるものの外れにあり、永遠に続く崇高な(そしてとても静かな)神秘の中にいるのだ。どの写真家も本質的には宇宙空間を探検しているのだが、『Meadowlark』ではBatesは深宇宙におり、被写体と同じように寡黙な写真となっている。この世界では静寂はあまり育まれないが、それでも静寂はそこに存在し、ステルス部隊であり、氷河であり、静寂が存在する場所では、はるか彼方からやってくる物音が聞こえるのだ。
― 出版社説明文より
- 判型
- 292 × 241 mm
- 頁数
- 96頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2022
- ISBN
- 978-1-952523-05-2