Neon Tour
僕たちのなにかが失われる時。
そんな時はいつでも、ネオンの灯りを頼っていい。
夜の街には、僕たちが紡いできた物語がネオンの灯りとともに保存され、語られるのを待っている。写真家、中村治による、ネオンを巡る旅の記録。
ネオンを巡る旅は、変わりゆく街の来歴をたどる、時間旅行であった。
ネオンは設置条件が良ければ30年以上灯り続けるものもある。街を歩くと、この数日で取り付けられたネオンから、30年以上も前から街を照らし続けてきたネオンまで、いちどきに出会うことができる。そして、ネオンが設置されたお店や屋上広告には、そのネオンが取り付けられた時代や人々の感覚が盛り込まれているのを見ることができる。
2020〜24年の5年間、南は那覇、北は札幌まで、ネオンが照らす風景を求めて日本各地の街を歩いてきた。どの街でも、多くのネオンがLEDに置き換わり、その数を減らしてきたが、ここ数年で新たなネオンも増え始めている。
夜の街を歩き、ネオンの灯りを浴びた時、どんな感情が呼び起こされるのか、街の喧騒に耳を澄ましてきた。そして、聞こえてきたのは街を歩く僕たち自身の物語だった。
― 中村治
$46.85
税込- 判型
- 280 × 210 mm
- 頁数
- 296頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2025
- 言語
- 英語、日本語
- ISBN
- 978-4-910023-05-2