Eastbeats: Osaka 1964 – 1970
日本人写真家、鈴木祥浩の作品集。ドイツ在住の編集・出版企画者であり、鈴木の義理の娘である孫裕美が編集、キュレーターでありアーティスト、教育者のレーナ・フリッチュ(Lena Fritsch)がテキストを手がける。
自称「アマチュア写真家」である作者が、戦後大阪万博を控え高度成長期の最中にある活気溢れる大阪のポートレイトを活写した、モノクローム写真群を収録。作者にとって初の出版物となる。
田舎から大阪という大都市に移り住んだばかりの若者であった作者は、ミノルタの一眼レフカメラ「MINOLTA SR-1」を手に会社員としての新生活を始めた。自由時間には街をぶらつき、大通りや商店街、商業地域から古い裏通りまで、のびのびと、好奇心を持って都市風景を撮ってまわった。作者は「アマチュア写真家」を自称しており、その物語は、ほとんどが大衆には知られていない戦後日本のアマチュア写真ならではの主要な運動を代表するものだ。作者の初期の写真にスポットライトが当てられたのはまったくの偶然であった。作者の息子の妻である孫によりネガが発見され、密着印画紙(コンタクトプリント)でプリントされた。その写真が撮影されてから50年以上が経った今、ようやく写真集として刊行される。
“Eastbeats”
義父と義母が住む、大阪の実家。
ものを溜め込んでいる義父の部屋に
昔に彼が撮ったネガフィルムが溜め込んでありました。
いつかはなくなる両親の住む家、使われなくなったものの数々、
そしてネガフィルム……。
何が写っているものかとコンタクトシートに写してみました。
そこには私の知っている、知らない、でも懐かしい風景が写っていて
もっともっと、眺めていたいと思いました。
ひとつのストーリー、ちゃんと綴じた写真集として見てみたい。
それから約数年が経ち、カタチになります。― 孫裕美
― ディストリビューター説明文より
- 判型
- 240 × 170 mm
- 頁数
- 288頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2023
- 言語
- 英語、日本語
- ISBN
- 978-3-959054-86-7