Nebraska, The Good Life
KEN BOOKSの記念すべき一冊目のアーティストは、「路上の真実を切り撮る」写真家、ジョン・サイパルさんです。ジョンさんは『随写』=「筆」の代わりに「カメラ」を用いて日常を思いのままに綴ったシリーズや、『tokyo camera style』=街角のカメラ愛好家のスナップシリーズなどで知られている写真家で、その作品には、対象に対する驚きや好奇心、優しさが満ちていて、見る人を楽しく幸せな気持ちにしてくれます。
そんなジョンさんが、写真家としてのキャリアの最初に撮った『NEBRASKA, THE GOOD LIFE』。2005年、ニコンサロンの公募展に入選して以来、ギャラリーでは何度か展示されてきた代表作の一つですが、本という形で世に問うのは今回が初めてとなります。東京で写真修行をしたジョンさんが、2002年から2015年にかけて里帰りを重ね、故郷の人々や町並みの表情を捉えた貴重な写真の数々…写真集『NEBRASKA, THE GOOD LIFE』を、多くの皆さんにお届けしたいと考えています。
「高校で日本文化に興味を持ち、大学で日本に留学した私は、そこで自分の興味は何よりも写真にあると気づきました。2002年、留学を終えて帰国した私は、東京でたくさん写真を撮ったおかげで眼球が「新しいカタチ」になったので、その眼とカメラで自分の故郷を見つめ直しました。この本は、私が見た故郷やアメリカの文化についての記録ですが、個人的な日記のような、センチメンタルな雰囲気も含んでいます。そして、写真をとる価値のあるものに出会うために、遠くに出かけたり特別な場所に行ったりする必要はない、ということにも気付きました。それらは、自宅の裏庭や、前の通りで、皆さんを待っているんですよ!ちなみにthe good lifeという副題は、ネブラスカ州の観光モットーで、州に入ると標識に書いてあるのです」
― ジョン・サイパル
― 出版社説明文より
- 判型
- 296 × 188 mm
- 頁数
- 110頁、掲載作品78点
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2023