GINZA TOKYO 1964
幻の写真家・伊藤昊の写真集『GINZA TOKYO 1964』
1964年の銀座とそこを闊歩する人々を撮っていた伊藤昊。1964年は、経済白書が「もはや戦後ではない」と宣言してから8年。写真の向こうの銀座には、戦後の苦難を乗り越えた人々の喜びと、街の繁栄が映し出されていました。一方、同時代には、社会の矛盾や敗戦の記憶を写した写真家たちがいました。伊藤昊の場合も、あえて写真の中にゴミ箱やたばこの吸い殻などを取り込むことにより、繁栄の裏側を暗示していたように思います。また、銀座の街で働く市井の人を見つめ、繁栄を支える人々の存在を忘れませんでした。
伊藤昊の写真からは、歴史が作った社会の矛盾を感じながらも、街や人々の明るさの方に目を向け、少年のような希望を持って世の中を見ようとする意識が感じられます。
― 出版社説明文より
- 判型
- 188 × 262 mm
- 頁数
- 144頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2020
- 言語
- 日本語