Delicacy
"パンツをかぶった男/ランドスケープ"
出版や広告のジャンルで活躍する正田真弘は、キャリアの当初より“ポートレイト"を自分のテーマに据え、さまざまなアプローチで人々の顔と、そのむこうに見えるものに迫ろうと研鑽を積んできました。
18歳から79歳までのあらゆる職業の男たちに、一つの依頼をして撮影に望みます。
「あなたの(性的に)好きなパンツを持ってきてください」
多くは女性もののパンツを買って持参しますが、なかにはガールフレンドと共に撮影現場に現れた強者も、男性もののパンツを持って現れる男性もいました。そうして彼らにその色とりどりのパンツを好きなようにかぶってもらい、生真面目に、ブルーバックの前で撮影するのです。
東京にとてつもなくニッチな風俗が存在していることに、正田は興味を持ち続けてきた。それに向き合うときに、この“パンツをかぶった男たち"のポートレイトが生まれたのです。パンツの色や形の数は、性的嗜好の数。いろいろなパンツとその背後にあるフェティシズムは、日本人らしい繊細なサービス精神によってすくい上げられ、風変わりな風俗として出現する。それに応えて男たちの欲望は、さらに大胆かつニッチになっていく……。
ページを繰るごとに、読み込むごとに、妄想と情報とが増していく。
一見デリカシーのなさそうな、それでいてしごくデリケートな写真群です。
― 出版社説明文より
- 判型
- 285 x 248 mm
- 頁数
- 128頁
- 製本
- Hard Cover
- 言語
- 英語 日本語
- 発行年
- 2016年
- ISBN
- 2016978-4-9909141-0-3