写真同人誌 九州 III 鹿児島
きっかけと言うものはいつも些細な事から始まるものだ。
ここ最近テレビやラジオなど多くのメディアで発信されているが、日本は今年の夏で戦後70年の節目の年を迎えた。
地方によって情報は様々だが、全国で慰霊祭や式典が行われている中、私達は70年以上前に一体この国で、そして九州で何が起き、どの様に時が流れていったのかを全くと言っていいほど知らない。
近年、中国との尖閣諸島、韓国との竹島といった領土問題に加え、北朝鮮のミサイル問題等から発展したと思われる、集団的自衛権を含む安全保障関連法案の議論がされる中で、ただ改めて戦争と平和について、もう一度考えなけらばならないと思ったのは確かだ。
そんな中、今回のテーマ「鹿児島」は、1945年11月1日アメリカ軍が本土上陸を計画したオリンピック作戦の場で、本土決戦にそなえ軍事施設や要塞、そして沖縄へと向かう特攻隊の飛行場などが多く存在したため、空襲が激化し多くの庶民が犠牲になった場所でもある。
様々な悲しみや苦しみを乗り越えての現在があり、今その時代が大きく変化して行こうとしている狭間の中で、私たちは日々何気ない日常をおくっている。
今回、鹿児島を訪れる事でどのようなインスピレーションを感じ、写真と言うメディアを使用して発信できるのか。
とても小さくて無意味の事かもしれないが、この土地の今をしっかりと見つめ識して行くことが、今日の平和な暮らしを守るために私達が出来ることの一つであると信じたい
− 写真同人誌九州III 鹿児島より
- 判型
- 257 × 182 mm
- 頁数
- 54頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2015
- エディション
- 300