地図にない村
消えた村と、消えぬ傷
ストロボの一閃が描く<記憶の地図>
記憶のなかの「ンマリジマ=生まれ故郷」を訪ねる旅路に、レンズは終わることのないイクサの闇を捉える。
沖縄戦最大の激戦地のひとつ、三和村福地に生まれ育った写真家が眼差す、戦争の爪痕と政治の倒錯。死者を悼み死者とともに生きる日常から、怒号飛び交う激動の70年代、陽炎のように歪む日米同盟の現実まで、報道写真家としていまなお沖縄を撮り続ける氏の軌跡をはじめて集成した待望の作品集。モノクロ123点収録。
「沖縄戦の破壊を産褥にして生まれ、15年の短い歴史で地図から消えた村「三和」、その「地図にない村」に大城は繰り返し立ち帰り、幻となった村のイクサを尋ねる旅によって「終わらない沖縄戦」の<記憶の地図>の測量士となる。」
― 仲里効(本書解説より)
- 判型
- 233 × 258 mm
- 頁数
- 152頁、掲載作品123点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2010
- 言語
- 日本語
- ISBN
- 978-4-624-90024-3