云云 Yunyun
「云云」プロジェクトは、古代中国文学における「云」の多面的な意味を探求するもので、「言論」や「表現」を表し、人間の集合体を象徴する「芸芸」と音韻的に結びついている。現代の文脈では、クラウド・コンピューティングを指し、自然の雲の無限の変化を人間の感情と結びつけている。このプロジェクトは、伝統的なものから現代的なものへと進化するコミュニケーションの本質に焦点を当て、知的・文化的発展における社会的相互作用の重要性を強調している。
古代ギリシャの広場での哲学的議論から、中国における儒教の師弟対話に至るまで、コミュニケーションは常に文化的・政治的進歩の中核をなしてきた。しかし、技術の進歩は、特にその本質と自己認識という点で、伝統的なコミュニケーションに挑戦してきた。この変化は、アウグスティヌス、シェイクスピア、ボワの洞察を引用しながら、「私とは誰か」「現在とは何か」といった永遠の問いについての議論を再燃させている。「誰もが俳優である」「誰もがアーティストである」という見方は、動画ストリーミングの台頭の影響を顕著に受け、「誰もがメディア人である」という現実へと変貌した。
この変容は、瞬時の役割の変化、仮想世界と現実世界の相互作用的な力学、情報の質の不一致、フェイクニュース、プライバシーやデータセキュリティへの懸念など、認知的な課題や障害を伴っている。「云々」プロジェクトでは、様々な分野で影響力のある19人のセルフメディア・パーソナリティが選ばれ、オフラインでディスカッションを行い、写真を通して瞬間を捉え、急速に変化する環境におけるコミュニケーション行動の本質と計り知れない価値を表現した。
― 出版社説明文より
- 判型
- 260 × 175 mm
- 頁数
- 84頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2024
- エディション
- 300
- ISBN
- 978-3-9822439-2-4