shashasha 写々者

ナンシー・フロイドは、1982年以来、1日1枚の写真を撮ることを目標に、自分自身を撮影してきました。その結果、2500枚以上の写真で構成されたプロジェクトは、時間の経過、喪失感、年老いた女性の身体についての瞑想となっています。

このプロジェクトでは、モノクロで統一された自画像に、フロイドの頭の先からつま先までの身体、環境、そして時には家族や友人の姿が記録されています。写真を撮り損ねると、彼女はカメラのフィルムを進めてしまうので、空白の画像が記録され、視覚的なカレンダーができあがります。最初の36年間、フロイドはフィルムカメラを使用していましたが、昨年からはデジタルで撮影するようになりました。この写真集では、1200枚以上の画像がグリッド形式で紹介されています。Mom, Dad, Shirts with Words, Good Hair, Pets (all), Evolution of the Typewriterなどのカテゴリーに分類されており、ファッション、テクノロジー、社会、文化、そしてフロイドの人生に関わる人々の不変性と変化を示しています。

「変化するのは身体だけではありません。ファッションやヘアスタイルが進化し、ペットが現れては消え、タイプライターやアナログ時計、コード付き電話が消え、最後にはフィルムがデジタルに変わり、コンピューターが暗室に取って代わるのです。「Weathering Time」は個人的なアーカイブであり、私はこのアーカイブを使って、女性の身体、家族のスナップショット、喪失感などの問題に取り組んでいますが、同時に、私の世代の経験を示唆するようなイメージを生み出すことにも興味があります。実際、この写真は、私の若い頃から老年期に入るまでの38年間に起こった、文化的、技術的、物理的な変化を強調しています。」
― ナンシー・フロイド