Stuttgart
「時系列どおりに135枚の写真を並べるとひとつの物語が成立していて。
これはもう入れ替えたり、いじったり、足したり引いたりできない。
こんな言い方が適切かわかりませんが、なにかに撮らされたような、不思議な感覚でした。」
― 笠井爾示
笠井が思春期にあたる10歳から18歳までを過ごしたシュトゥットガルト(ドイツ南西部の国際都市)を、新型コロナウイルス感染症が世界を覆い尽くす前(2019年7月29日から8月9日までの12日間)に家族と訪れた際に、母・久子を撮影した135枚の写真で構成されています。
― 出版社説明文より
写真をみているうちに、キズナという言葉がうかんだ。
それはいわゆる世間で言われているキズナとはまったく違う純粋で崇髙なキズナだ。
母と息子。
写された人と写した人という関係をつき抜けて、
人間の尊厳へ向けたプロセスが美しくも儚い生命体として写真の中に現われている。
久子さん、爾示くん、スバラしい作品をありがとう!
― 石内都(写真家)
美しいな、
ただ、ただ
美しいな......と、想う写真ばかりです。
― 河瀨直美(映画監督)
すべての関係が唯一無二のもので、
決して止まることのない時間の流れの中で、
二人の人間が交差し、放ちあった感情の形を、
実に素晴らしく写真というメディアで再現しているのではないかと感じた。
― 古屋誠一(写真家)
母と息子、それぞれの記憶がシュトゥットガルトでさりげなく交差して、
写真という名のもう一つの記憶が生まれた。
笠井さん、母と写真は永遠の恋人。
― 森山大道(写真家)
- 判型
- 255 × 171 mm
- 頁数
- 184頁、掲載作品135点
- 製本
- ソフトカバー、ケース
- 発行年
- 2021
- 言語
- 英語、日本語