それでもそれでもそれでも
雑誌「週刊金曜日」にて、2012年から現在まで続く同名タイトルの連載から約80作品を著者自ら選出し、書籍化にあたり幾度も加筆・修正を行いました。
その言葉は、写真を説明するものではなく、「忘れ去る日常の断片の、その奥を見ようと」し続ける、齋藤の写真論でもあり、日々の記録でもあります。
書き下ろしによる長文のあとがき「眼に見えるだけのものの奥へ」では、聴覚障害をもつ齋藤の幼少期の忘れがたい記憶や、友人家族からの手紙など、印象的なエピソードによって、本書タイトルに込めた想いが描かれています。
ブックデザインは、良書を生み続けるコズフィッシュの祖父江慎・藤井瑶の両氏に担当いただきました。本書のために考案された、透けるほどの薄い紙を表紙に起用した製本(命名:はおり製本)でこれまで以上に開きの良い柔軟な造りに。写真、文章、製本と、どれも一貫した柔らかさと強さのある一冊となりました。
―出版社説明文より
ただ見るだけのことの貧しさを
ぼくはよく知っている。
だからこそ、ぼくは写真をやるうえで
言葉すくなき者の、忘れ去る日常の断面の、
その奥を見ようとしなければならなかった。
― あとがき「眼に見えるだけのものの奥へ」より抜粋
- 判型
- 196 x 150 mm
- 頁数
- 184頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2017
- 言語
- 日本語
- ISBN
- 978-4-904292-75-4