One Brief Moment
アメリカ人の写真家、デイヴ・ヒースの作品集。ヒースは4歳になるまでに両親から捨てられ、15歳までに里親のもとを転々とし、最後は孤児院で暮らした。1947年、ヒースは『LIFE』誌に掲載されたRalph Craneのフォトエッセイ『Bad Boy's Life』を目にした。これらの写真が、深く感じられた共有体験といかに簡潔に結びついているかに衝撃を受け、ヒースは写真家になりたいと思うようになった。孤児院の暗室を使い、彼は写真というメディアの仕組みをマスターし始めた。
1960年代初頭、ヒースは北東アメリカの都市の路上で働きながら、そこに住む人々を使い、彼らの個性の重要性と状況の深刻さを感じさせる緊密な構成の構図で、個々の瞬間をとらえた。
ヒースは自身の写真のコレクションについて、次のように語っている。「25歳のとき、過去の写真を5枚持っていた。自分と里親の家族、そして母親と父親の写真だ。今思うと、そんなことをするんじゃなかった。なぜなら、その5枚に代わる古い写真を集めたからだ。ある意味、靴の5枚が何千枚にもなってしまった。ある意味、これらの古い写真を通して、自分にはなかった家族のアルバムを再現しようとしているようなものだ。単純な、ある種の感情的なレベルで、それがこれらの写真を集める私の動機なんだ。そして当初は、ただ消えていく運命にあった人々や人々のイメージを、忘却の彼方から取り戻そうという強烈な思いがあったんだ。」
本書『One Brief Moment』は、ヒースのオリジナル・プリントを美しい精度で再現している一冊となっている。
― 出版社説明文より
- 判型
- 250 × 200 mm
- 頁数
- 120頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2023
- ISBN
- 978-1-913288-48-8