NEW YORK - HOLY CITY
この写真集は、私が1978年ヴァージニアにいるときに思いついた「趣味の写真」のアイデアをもとに、79年から94年までのニューヨーク在住中に撮った写真のうち、大判カメラで撮ったものから選んだ「ニューヨークの秘境案内」です。
19世紀後半、アメリカ東部のフォトグラファーが大判カメラを馬車に積み込んで、当時の東部人にとってはまだまだ未知の世界だった西部を撮るためにオレゴンやカリフォルニアを旅して回りました。同じ頃、ヨーロッパのフォトグラファーは、記者や船に機材を積んで遠い中国の宮殿やインドの虎狩りやアフリカのジャングルの巨大な滝などを撮りました。当時の人達はまだ見ぬ世界を一枚の写真の中に驚きをもって発見していたのです。時代は代わり、東洋人の僕が西洋文明の秘境の風景を大きなエキゾチシズムをもって撮ってみたのがこの写真集です。かといって西洋文明を批評する気はなく、見る楽しみ、ディテールとテクスチャーの快楽の写真であります。参考に、地図も載せておきましたので、興味の在る方は各自の責任で行ってみるのも一興でしょう。 (野上眞宏)
- 判型
- 315 x 260 mm
- 頁数
- 95ページ、掲載写真76点
- 言語
- 英語、日本語
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 1997