黙想録
写真家・横谷宣氏の『黙想録』は、百年後も変わらない姿でこの世にあり続けるであろう、“オブジェ”のような佇まいをした重厚な作品集。約4年の歳月をかけて、ついに完成です。
『黙想録』は、世間的には全く無名の写真家・横谷宣が独特な美意識に基づいて製作した「作品集」です。レンズのみならず現像液や印画紙まですべて手作りして生み出された作品の数々は、2009年にgallerybauhaus(東京・御茶ノ水)にて「黙想録」と題して発表されましたが、SNSが普及していないこの時期、絵画のようにも見える横谷氏の作品群は口コミによって評価が広まり、ほとんどの作品が売り切れになりました。2013年には同所で2回目の写真展「森話」も開催。こちらも大盛況のうちに幕を閉じています。
本書に収録された作品は「黙想録」と「森話」で発表されたものから選ばれていますが、作品集というまとまった形で個々の写真をつぶさに眺めてみると、写真展では目に映っていなかったディテール、あるいは、生じることがなかった感情がまだ残っていたことに気付くはずです。開くたびに深く飽和していく。本書の特長はそんなところにもあるかもしれません。
― 出版社説明文より
- 判型
- 267 × 189 mm
- 頁数
- 80頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2024
- ISBN
- 978-4-9913426-0-8