Les souvenirs des autres
1969年から1998年まで続いた北アイルランド紛争の時代、北アイルランドには多くの外国人フォトジャーナリストが取材に訪れた。彼らの中には、フォトジャーナリズムの規範を超えるような、個人的に感動する被写体を見つけた者もいた。日本人写真家の岡村昭彦(1929-1985)は、1969年から1985年に亡くなるまで、当時のルポルタージュとは対照的なソフトで明るい色調を好み、カラーで特異な作品を発表した。時に、彼のイメージは現実から切り離されているようにさえ見える。シンプルなフレーミングと力強い構図によって、岡村は日常生活の不安定さの中に戦争の永続性を目撃している。驚くべきことに、彼のアイルランドでの作品はこれまでほとんど知られていなかった。
写真史家で北アイルランド紛争の視覚的表現の専門家であるPauline Vermareが、写真史家で岡村昭彦アーカイブのディレクターも務める戸田昌子とアイルランド写真美術館の協力を得て編集。岡村がアイルランドで撮影した写真を初めて一堂に集めた、アイルランド写真美術館で開催される同名の展覧会「The Memories of Others」(2024年4月11日〜7月6日)に併せて刊行された。
― 出版社説明文より
- 判型
- 280 × 195 mm
- 頁数
- 160頁、掲載作品75点
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2024
- 言語
- フランス語
- ISBN
- 978-2-365113-97-7