クメール・コンクリート
『クメール・コンクリート』は独立後のカンボジアの建築遺産に何が残っているのか、そしてそれが現代のカンボジアでどのように詩的な力を維持しているのかを考察している。1953年以降、カンボジアの国際的地位と独立性を維持するためには、独立した知的・文化的エリートの育成が不可欠であると考えられ、建築に加えて、国際的な舞台で自らを表現しようとする活気あるアート・カルチャーシーンが発展した。しかし、1975年から1980年にかけて、クメール・ルージュが政権を握り、カンボジアの地方や都市を破壊したことで、このムーブメントは終わりを迎える。本書は、忘れ去られたこれらの建築物の遺産と、現代のカンボジアにおけるその位置を探るものである。
エッケハルト・カインツェルは、ベルリンを拠点に活動する建築家・写真家。1960年にケルンで生まれ、ウィーン工科大学で建築を学ぶ。1993年からベルリンに在住し、活動。彼の写真作品は、都市空間、都市景観、歴史の描写や、一過性の都市形成のプロセスを扱っている。
- 判型
- 250 × 210 mm
- 頁数
- 64頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2020
- 言語
- 英語
- エディション
- 500
- ISBN
- 978-1-908889-70-6