日本写真集史1956-1986
日本写真集史1956-1986
出版社:赤々舎
なぜ、これほどまで日本の写真集は世界を魅了しているのか?
近年、1960年代から70年代にかけて日本でつくられた写真集が世界中からの熱い視線を集めています。 その理由のひとつに、数々の名作写真集をつくりあげた印刷製本における 職人的な高い技術力があげられます。 が、それ以上に重要なのは、日本では欧米のようにギャラリーや美術館といった インフラがなかなか整わなかった文化環境もあって、「写真集」という表現媒体に写真家たちの情熱や才能が一極集中していったことです。 つまり、量質ともに傑出した写真集が集中して誕生したのが、1960年代から70年代にかけての日本だったのです。 本書は、この写真集黄金期につくられた歴史的に重要な写真集から、希少本や私家版など含めて多種多様な60作に及ぶ写真集を選りすぐって収録しています。 それぞれの写真集には長期にわたる取材に基づいた詳細な解説、制作の経緯や関係者しか知り得なかった裏話をはじめ、制作にかかわったデザイナーや編集者、出版社などの貴重なデータも記しています。 本書は、いまでは実際に見ることができなくなってしまったような希少な"写真集の写真集"であり、同時に日本の戦後写真史を写真集によって読み解く文献としても、必読の1冊に違いありません。
- 判型
- 232 × 306 mm
- 頁数
- 192頁
- 製本
- 並製本
- アートディレクション
- 庄子結香
- 発行年
- 2010