1968 新宿

1968 新宿

渡辺眸

出版社:街から舎

これらの写真群は1967 年からボチボチ撮りはじめた。
メディアでフォークゲリラと呼ばれた集会が機動隊によって排除され、新宿西口「広場」が「通路」になった1969 年頃までの写真が中心だが、なかでも1968 年に撮ったフィルムが最も多かった。
当時、ある編集者にはじめて連れて行かれたのが新宿御苑近くのユニコンという酒場だ。 それからは、モダンジャズを聴かせるビザール、トレビ、木馬やDIG、いまも健在なDUG やピットインを梯子してまわった。花園神社での唐十郎の紅テント、ATG のアヴァギャルド映画、歩行者天国が出来る前の路上のハプニング(パフォーマンス)……。
アンダーグランドという言葉にも新宿で出会い、らりってるフーテン達に遭遇したのもこの頃である。
渋谷や下北沢、吉祥寺ではなく、新宿が文化だった。
そんな日々が続くある夜、新宿周辺が群衆で大混乱になっているのに出くわした。「10.21 国際反戦デー」だ。デモ隊にもみくちゃにされながら、情報として知っていただけのベトナム戦争がもたらすものを、私は全身で体験したのだった。

1968 年の新宿に、時代が集約されていた。

ー後書きより抜粋

これは過去の写真ではない、現在の写真である。―荒木経惟、推薦文より抜粋

$21.40

税込

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判型
254 x 182 x 16 mm
頁数
160頁
製本
ソフトカバー
発行年
2014

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