憂魂、高倉健

憂魂、高倉健

横尾忠則

出版社:国書刊行会

表紙に微細なスレ有り

横尾忠則が数年の歳月と心血を注いで作り上げた高倉健を主題とする華麗なシネロマン!
ここに躍動し憂魂する高倉健とは何か?
横尾忠則のこの恐るべき執念は、なぜか?

1971年に制作されながらも書店店頭に並ぶことのなかった<幻の書>、横尾忠則編『憂魂、高倉健』がリニューアル完全版としてついに甦る!

遠藤努撮影による<俳優・高倉健>のスチール写真を中心に貴重なプライベート写真やスナップも含めて横尾忠則が編集した圧巻の370ページ。加えて細江英公、立木義浩、森山大道、石黒健治ほか豪華写真家の共演による作品、横尾忠則による高倉健インタビュー・年譜なども収録した、高倉健の写真集としては空前にして絶後の内容!

永らく入手困難となっていた原本を横尾忠則監修により復刻。高精度印刷技術により収録写真を原本より鮮やかに再現、新たな図版も大幅増補し、さらに美麗貼函におさめた愛蔵版仕様! 付録として横尾忠則による当時のあとがき、制作ノート、書き下ろしエッセイを収録したリーフレットを付す。

― 出版社説明文より

今、私はこの<高倉健>の写真集をまとめながら、ある一つの不安と不信に悩まされている。というのも、この写真集が世に出た場合、私自身の作品(実はいかなる場合も作品という呼び方はしたくないのだが便宜上作品と呼ぶことにする)として、行為化され、私の作品系列に組み入れられることは必至である。その場合、この作品は趣味であってはならないはずだ。あくまで思想化されたものでなければならない。ところが、私は<高倉健>という個人の俳優を材料として思想化することは到底出来ない。私は何百万人分の一の<高倉健>のただ単なるファンの一人にもかかわらず、氏が私に示してくださった親切や好意は決して氏を映画の主人公<高倉健>(例えば新田秀次郎、橘真一)として、彼を斬ったり張った映画の作品の素材には出来ないのである。どうしても、私はこの映画の主人公に人間<高倉健>が重層して、虚実と実像を区別して知覚することは出来ないのである。東映風にいうと私は高倉健氏に義理があるのである。
私が実像とする<高倉健>に惚れた弱味ということかも知れない。だからこの写真集は、私の作品というより、<高倉健>に対する恋文といった方が正しいかも知れない。
― 横尾忠則(『高倉健賛江』天声出版 あとがきより 1969年)

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判型
280 × 203 × 35 mm
頁数
371頁
製本
ハードカバー、ケース
発行年
2009
言語
日本語
ISBN
978-4-336-05121-9

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