shashasha 写々者

“223”の名で知られるリン・チーペン（林志鵬）は、いわゆる80年代世代を代表する中国人アーティストの一人。彼の名である“223”は、ウォン・カーウァイ監督の映画「恋する惑星（原題：Chungking Express）」に登場する警察のキャラクターから取られた。彼の作品は、ソーシャルメディアやオンラインプラットフォーム、自費出版したZineなどを通じて知られるようになった。彼の日記のような小冊子や写真は、中国社会で新たな境界線を模索する新興グループを象徴している。
リン・チーペンが描く派手な色彩の人物や自然の儚さ、柔らかい色彩の花やインテリア、ヌードなどを通して、従来の中流階級にはなじみのない斬新な快楽を試している新世代の姿を見ることができる。イメージは、愛、遊び心、エロティシズム、喜びの雰囲気の中にある。彼の作品は、ギイ・ブルダンやヴォルフガング・ティルマンスの作品と密接に関連している。

本書は、ベルギーで開催された展覧会「Mysterious Skin」で展示された作品群をまとめた１冊となっている。