蜜蜂&可承受的
チェン・ズ(Chen Zhe)の最初期の作品「The Bearable(2007-2010)」は、彼女の自傷行為の経歴を緻密に捉えたドキュメントだった。それは暗く重いものだったが、時に幸福感あるものでもあった。チェンは、その作品に続くシリーズ「Bees(2010-2012)」で、自己実現という精神的な迷宮に入り込んでいった。彼女が被写体とやりとりを交わした、手紙や日記、ネット上でのチャット、言葉の引用、落書きといったものを取り入れながら彼女の作品制作は広がりをみせ、不安な心や傷を負った身体、そしてその2つの捉えどころのない繋がりを表現するために、“新しい伝え方”の可能性を探っていった。
本書は、チェンが自身の長きに渡って抱えてきた問題に終わりを告げるためのものでもある。言葉と写真が入り乱れるように、本が綴じられており、彼女が日々行なっている探求、発見、リサーチのプロセスが感じられるような1冊となっている。
自分の存在意義を理解しようとするために、自傷行為のように、自身の存在が危機にさらされるようなことが起こったらどうするだろうか。私たちは、それを現代的な生活の重荷から逃れるか、または逃げ道として見なければならないでしょうか。各々の反応は異なるかもしれませんが、この本は、間違いなく私たちを結びつける心理的なつながりがあることを示しています。
すべてのことはそこから始まるのです。
― ディストリビューター説明文より
- 判型
- 260 × 210 mm
- 頁数
- 280頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行日
- 2023
- 言語
- 英語、中国語
- ISBN
- 978-988-14574-5-5