渡良瀬川 - 時移り 事去る
渡良瀬川は、足尾山塊に発源し、埼玉県栗橋町の北で利根川に注ぐ長さ108メートルの川。
その沿岸に1890年代以降、足尾鉱毒事件が起こった。谷中は、栃木県下都賀郡にあった村名。明治末期、洪水を防止し足尾銅山の鉱害を回避するための渡良瀬遊水地とされ廃村。時の移ろい、土地の歴史を、研ぎ澄まされた洞察と美しいモノクロームで綴る。
作者は1961年からフリーとしてコマーシャル写真を生業とし長く活動していく傍らで自身の作品をコツコツと撮り貯めてきた。その活動の初期である1974~79年に撮影された、渡良瀬川周辺である足尾と谷中村跡。1973年の採掘中止による足尾銅山の閉山の翌年から撮影された作品は、物言わぬただの山々や川辺の風景にはとどまらない、多くを語る写真が並び、引き込まれていきます。
― 出版社説明文より
- 判型
- 210 × 260 mm
- 頁数
- 72頁、掲載作品63点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2021