There is Hope but not for us
この本はパリンプセスト(書かれた文字等を消し、別の内容を上書きした羊皮紙の写本を意味する言葉)、つまり、消された以前の記憶に後のイメージを重ね合わせた素材で作られた一種のカラフルなフィクションである。作家が作ったコラージュ、写真、古いサボテン本にヴィンテージのエロティックなイメージのプリントをミックスしたもの。オーバープリント。ドローイング。
ヘレンは、この本やコラージュなどで頻繁に登場するキャラクター。彼女は作家の若いキューバ人の妻だったが、昨年の冬、スペインで彼女の最後のイメージを制作した2ヶ月後に彼のもとを去った。
この本は、スタジオのカオスの中で、生きた活気のあるプロセス、ある時期の思考、実験の探求である。大量のイメージがいたるところに散らばっている。面白くて、カラフルで、クレイジー。ノスタルジックかもしれないし、エクソシストかもしれない。
希望はないが、新たな欲望に開かれた想像の日記…。
― 出版社説明文より
- 判型
- 240 × 170 mm
- 頁数
- 96頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2022
- エディション
- 500