関係する
作品集「関係する / Interact」は、冨井の初期から2016年までの作品の中より、作られた場所や時間、コンセプトとの関係ではなく、各作品そのものの有り様から新たな関係性を見出し、配置し置き換えることで別の文脈を提示する試みです。
作品集では、作品が形や色だけで捉え直され、ページ上に配置されながら緩やかなつながりが見出されています。見る側がページをめくるごとに、作品を通して作家自身が捉えようとしている感覚的な部分が立ちあがっていきます。作家の態度や考えをビジュアルのみで捉えることにより、作品集は見る側に展示会場を歩きながら思考を巡らせるような体験を促すでしょう。
また、この作品集は誰もが一度は目にし、手に取ったことがあるかもしれない無印良品のバインダーでページを綴じています。
既製品を使うことで知られる冨井作品のイメージを既製品に閉じ込めることで、「美術作品とは?本のあり方とは?物と作品の違いとは?」ということをも含むラディカルな視点を含んでいます。 関係性を改めて問い直すことで新たに関係性を作り出し、冨井の作品を構築する上での問いとリンクしながら新たな問いを提示しています。
― 出版社説明文より
- 判型
- 210 × 297 mm
- 頁数
- 108頁
- 製本
- Polypropylene file(ring type)
- 発行年
- 2018
- エディション
- 300