The Taste of Emotion
私の目で一行ずつスキャンした動物の情報をトランスコードして、
私の脳内に蓄積してからそれを放出するという行為が、
私の感情の欲求を満たすための特別なプロセスになった。
― 魏子涵
本書、魏子涵作品集『The Taste of Emotion』は、キヤノンSタワー2階 キヤノンオープンギャラリー1で、開催された魏の写真展「情動の匂い」(2022年2月25日〜3月29日)に併せ刊行。キヤノンマーケティングジャパンが開催している写真家のオーディション、第2回「SHINES(シャインズ)」に入選(町口覚 選)を果たした魏は、今もっとも活躍が期待される新人作家の一人です。
私が動物を見ているとき、
その視線は動物の体を移動して回り、
見られる要素をすべて見つけようとして、
可愛い、怖い、と無意識に口に出してしまう。私は動物を見ると、
様々な事物を感じ取って、
記憶の中の同じような事物を探し求め、
ふわふわのヤギと、はじめて食べたマシュマロを置き換えてしまう。私の目で一行ずつスキャンした動物の情報をトランスコードして、
私の脳内に蓄積してからそれを放出するという行為が、
私の感情の欲求を満たすための特別なプロセスになった。― 魏子涵
― 出版社説明文より
魏子涵(ギ シカン)
1994年中国山東省生まれ。武蔵野美術大学大学院写真コースを修了。現在は東京藝術大学先端芸術表現科に在学中。作品は主に、五感で体感できる写真を基軸として、関係性について多様な写真表現方法を探求する。国内外のギャラリー、美術館で発表を続けている。
- 判型
- 257 × 182 mm
- 頁数
- 32頁、掲載作品21点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2022
- 言語
- 英語、日本語、中国語
- エディション
- 700