随写
アメリカ・ネブラスカ州出身で、2004年より日本に住む写真家ジョン・サイパルの『Tokyo Camera Style』(Thames & Hudson, London)に続く待望の2作目の写真集。
この「随写」シリーズのルーツは、もともと2010年頃に”An Endless Attraction”というタイトルの展覧会で発表したのが始まりだった。日本語で言うと「永遠の魅力」か、「永遠の誘惑」という感じ。直接過ぎるかもしれないけど、彼女と写真に対して完璧に表現できていると思った。特に「永遠」の部分。
写真は人生じゃないといけないんだ。シャッターを押しながら、愛、人生、写真、それぞれを区別できなくなってきた。でもこれでいいんだ。私が見たい写真を飽きずに撮る。
「随写」は自分で作ったことばだ。ドナルド・リッチーの『A Tractate on Japanese Aesthetics』という本で日本のエッセイである「随筆」の説明を初めて読んだ時、こんなことが書いてあった。「作家の支配的な心を後から筆がフォローするのではなく、筆が心をリードするものだ」。それで随筆の「筆」をとって、写真の「写」を勝手にくっ付けてみた。
カメラはなかなかいい筆になる。
― 出版社説明文より
- 判型
- 182 x 257 mm
- 頁数
- 56頁、52点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行日
- 2017
- 言語
- 日本語、英語
- ISBN
- 978-4-905453-59-8