傷、見た目
釜ヶ崎、山谷、寿町に向けられた視線を撃つ
ドヤ街と呼ばれる場所で撮影された写真は、
自らが属する社会の傷としてここに差し出されている。
写真家 岸幸太による第一写真集。
高橋しげみ(キュレーター)、倉石信乃(詩人・批評家)による論考を収録。
誰にも告げずに、持ち物はなく、告げる言葉も持たずに、しかもさしたる覚悟もなく、孤立と移動を生きて死ぬこと。それは単に不幸というべきなのか。最後に遺された自由と呼ばれてしかるべきもの、その幾ばくが映し出されていることが、岸幸太の写真の「魅力」ではないのか。
― 倉石信乃(本書論考より)
- 判型
- 307 × 215 mm
- 頁数
- 232頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2021
- 言語
- 英語、日本語
- ISBN
- 978-4-908435-14-0