shashasha 写々者

スペインのアーティストデュオ、アルバラン・カブレラの詩的な世界が、鳥の国での夢幻的な旅を通して紹介される。現実と幻想のはざまで、彼らの写真は、私たちと有形の世界との関係を問いかけ、プラチナ・パラジウムプリント、シアノタイプ、ゼラチンプリント、顔料プリントなど、幅広いパレットとさまざまな写真技法によって、優しく振動している。

どの写真も、一時停止した物語のよう。鳥たちは幻想的なおとぎ話から飛び出してきたかのようで、空間に溶け込んだり、反射する表面に現れたり、下草の中に入り込んだりする。鳥たちは、抽象化された形、時には単純な点や影を通して姿を現す。アルバラン・カブレラは、そのイメージの解釈を鑑賞者の記憶に委ね、私たちの想像力を羽ばたかせる。

本書は、さまざまなアーティストのビジョンを通して、今や脆弱な存在となった鳥たちの絶大な存在感を讃える「Des oiseaux（鳥について）」コレクションの一部である。これらの写真に付随して、鳥類学者ギレム・レザフレが特別エッセイを書いている。このタイトルのために、レザフレは鳥たちが生きるさまざまな環境と、空であれ、水中であれ、最高峰の頂上であれ、彼らの信じられないほどの適応能力に焦点を当てている。