Still Cut: 1950s–1960s Kim Hanyong Archive
写真で見る韓国映画ルネッサンス時代
『Still Cut: 1950s–1960s Kim Hanyong Archive 』は、韓国の写真家キム・ハンヨンが撮影した映画史の一側面を記録したスチールカットのアーカイブである。韓国第1世代広告写真のゴッドファーザーであり、写真家として90年の生涯を送ったキム・ハンヨン。本書は、韓国映画の第1の全盛期である1950-1960年代の映画の流れと多数の制作過程を記録した視覚資料であり、俳優と映画シーンの記録だけでなく、監督、スタッフ、撮影現場外の様子を一緒に収めた唯一の写真アーカイブである。大衆の興味を誘発する今日の予告編のように、スチール写真は主に映画監督が製作者に当日の製作現場を写真で広報したり、製作費を調達するマーケティング報告の手段として活用されてきた。当時、キム・ハンヨンはスチールカメラマンとして映画スタッフの一員として参加し、広報物のための写真だけでなく、当時の大韓劇場の看板、撮影スタッフ、映画の外の風景、街角の写真など多数のシーンを写真で記録することになる。
1950年代から1960年代末まで、キム・ハンヨンが制作した13本の映画のスチール写真は、韓国映画全盛期に公開された様々なジャンルの映画で構成されている。テレビが全国に普及する直前の70年代に入ると、韓国映画の人気は絶頂期を迎え、映画は爆発的にヒットした。キム・ハンヨンが残した13本の映画のスチール写真は、さまざまなジャンルの映画が同時期に公開された韓国映画界の現状を映し出している。映画は国の宣伝や経済成長を誇示する手段であり、同時に芸術映画、文化映画、娯楽映画など多様なジャンルが映画館に登場し、自由党の国策映画など映画祭に出品するための実験映画も登場した。
本書では、キム・ハンヨンのスチール写真が、韓国映画史の一側面を観察するための重要な記録であると同時に、芸術作品であることを認めている。キム・ハンヨンのスチール写真を見ることで、現在では残っていない映画のシーンを発見することができる。また、撮影現場、俳優やスタッフ、照明、看板、忠武路など、スクリーンの向こう側を写した写真でもあり、韓国映画史の研究にとって貴重なものとなっている。
― 出版社説明文より
- 判型
- 260 × 240 mm
- 頁数
- 336頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2022
- 言語
- 英語、韓国語
- ISBN
- 979-11-85374-92-5