Reflex
写真家としての活動開始以降、ブラシストローク(smudge)の手法に代表されるように、小林は一貫してデジタル加工を大胆に施した作品制作を続けてきました。しかしその一方、特に湘南へと活動拠点を移して以降に、それと並行して追求されているのが、デジタル表現と「身体」の関連性です。
今回、「Reflex」では、ビルのファザードをはじめとする銀座の風景写真がベースとなって、ストロークに加え、新たな試みとして円や直線的な図像が加工として取り入れられており、抽象化されているにも関わらずこの都市固有の性格や温度を失わない、銀座独自の鏡像世界がつくり出されています。
作家自身がバーチャルと現実世界の狭間で振動し流動するエネルギー、媒体となって次々に生み出されていく表現から、わたしたちはますますデジタルの世界が膨張していく中での人間のオルタナティブな身体像を発見することができるでしょう。
― 出版社説明文より
- 判型
- 318 × 236 mm
- 頁数
- 92頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2022