Photographer
カリフォルニアのアーティストであるエド・ルシェは、ペインティングとドローイングの作品群で知られているが、実は写真でも批評を集めてきた。新しい展覧会にあせたカタログとしてリリースされたこの本では、初期の分析にはじまり、アーティストはどのようにしての他のディシプリン、すなわち、ペインティング、ドローイング、版画、そして写真などに導かれひとつのヴィジョンを形作るのかということを探究する。ルシェの写真との関係性は複雑かつあいまいなもおえ、彼の取り組みを定義することは難しい。彼は自身の写真を「趣味」として言及してきたが、はじめからそれは少なからず批評的な趣をかもしだしていた。60〜70年代に制作されたルシェの小さな写真集は、彼の仲間たちであるアンダーグラウンドなアーティストたちから好評を博し、そして欧米の次世代のアーティストたちに恵依拠を与えた。写真はスナップショットのサイズで、彼の同時代のひとたちの興味をそそるアマチュアのクオリティだった。純粋なドキュメンタリーでもなく、ただアーティスティックなものでもないそれらの主題はステレオタイプで陳腐なものであり、モチーフはカリフォルニア南部やアメリカ西部で撮られている。連続的なプレゼンテーションを集積したこの本は、神話的なロードムービーあるいはフォトノーベルの効果を創りだし、ビート族の暗示やポップアートやミニマリズム、そしてのちのコンセプチュアルアートにおいて卓越した連続したロジックで当時のアーティストたちをインスパイアした。
― ディストリビューター説明文より
- 判型
- 255 x 205 mm
- 頁数
- 184頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2013
- 言語
- 英語