Palam
本書には、昭和、平成、令和までの写真をおさめました。
写真は、家族のアルバムに残されたものと、これまでに私が撮影してきたものを並べております。
家族のアルバムには、在日韓国人として生まれた私自身の幼少期からの記録、そして、父や母、姉、妹などの、家族の記録が残されておりました。
父は在日コリアン2世でした。日本人の母と出会い、大阪の四條畷という街で、私たちの家族をつくりました。
父は若い頃から、在日コリアンにとって馴染み深い生き方をした人でした。障がいで足が不自由な母とお互いに、失ったものを、足りないものを、埋め合わせているようでした。
私の撮影は、そんな父が亡くなった25年ほど前から始まりました。
写真集を制作したのは、今回がはじめてです。
制作にあたり編集は、写真家の岡部桃さんと共同で行いました。
タイトル「Palam」は、ハングル「바람」の音をもとに決めました。“風”という意味です。
― 谷藤貴志
- 判型
- 296 × 209 mm
- 頁数
- 168頁、掲載作品158点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2021
- 言語
- 英語、日本語
- エディション
- 300