YARD
日本現代写真家のユニットでも知られる「spew」の1人、宇田川直寛の写真集。2017年1月にIMAギャラリーにて開催された日本写真家6人による展覧会「LUMIX MEETS BEYOND 2020」で本書のタイトルにもなっている宇田川の撮り下ろし「YARD」が展示された。身近にある道具や拾ってきたもの等を独自の感覚で並べ、積み上げ、そして写真として記録する。宇田川の写真の中には空間的な表現も含め、インスタレーションと写真の関係性を模索しているように見える。写真を撮るという行為は、インスタレーション作品を制作する上での過程であり、行為の断片にすぎない。本書はとてもユニークな作りになっており、宇田川の作品に対する深いバイタリティーを感じさせる。15冊と少部数限定の希少価値のある写真集である。
「求める“何か”は明確ではないし完成することもないんですが、自分の中の矛盾も葛藤も含めて見せたい。私にとって作品づくりは個人的なゲーム。その遊び感覚を、どうすれば他人と共有できるかを考えています」
― 宇田川直寛、産経新聞ウェブサイトより抜粋
- 判型
- 260 x 200 mm
- 頁数
- 118頁
- 製本
- ソフトカバー、ビニールケース、ポスター付き
- 発行年
- 2017
- エディション
- 15