MBU Street Zine Issue 4
Segej Vutucは、本自体が持つ重要性を探究しており、読者へのメッセージとして本自身の本質性を提示することを試みた。閉ざされたページの裏面には、もう一つのイメージが隠れており、そのページを引き剥がすことで、隠れたイメージを見ることが出来る。そのような取り組みによって、Segej Vutucは芸術的表現方法の重要性を私たち読者に伝えている - 写真素材を破る、ねじる、破壊する等を指し示すことによってイメージが作られていく過程を表している。
本書は、3人のアーティストの共同制作によって作られた。Segej Vutucの作品も含め、Fabiano Rodriguesによるセルフポートレイト、Raphael Zarkaによるインスタレーション作品のイメージが掲載されている。彼らの制作上での共通点は、芸術や写真に対しての強い繋がりを持ち合わせていること、そしてそれらをスケートボードの文化と関係性を持たせるというものである。
Segej Vutucの表現する粗いモノクロームのイメージは、制作する上で何度も繰り返し行われる複写によって成り立っている。抽象的な建築形状や空間性、人間の体の動きなどのイメージを循環させることなど、それらのモチーフの相互作用を働かせて作り上げられているのが本書の特徴である。
- 判型
- 285 x 210 mm
- 頁数
- 18頁
- 製本
- ソフトカバー、ポストカード付き
- 発行年
- 2016
- エディション
- 200