東京 都市の闇を幻視する 2
これは内藤正敏が1970-1985年の間に都市の闇を撮影したシリーズの中より、1985年に発売された写真集 「東京 都市の闇を幻視する」に使用されなかった作品を内藤自身がネガから見直し、SUPER LABOディレクター、ホウキヤスノリが編集、これら未発表作品のみで新たな1冊に組み上げたもの。生命力溢れるもう一つの「東京」の存在を新たなアプローチでまざまざと示している。
又、巻頭テキストも内藤の手により新たに書き下ろされたものである。
「東京には多様な時間が沈殿している。現在の東京。戦後ヤミ市時代の東京。江戸時代の東京---。現在、東京で目にするのは、朝から夜までの人間の群れ。JR山手線や中央線、地下鉄や近郊私鉄の始発から終電までの時間の群衆である。ところが最終電車が出て、サラリーマンやOLや主婦や学生たちが帰り、バーや酒場で働いていた人たちも帰って、無人になった東京に「もう一つの東京」が出現する。
酒場や食堂から捨てられた残飯を漁って歩く人。ダンボールや空き缶などの売れるゴミを拾って集め歩く人。路上で寝込む人。なかには酒を飲んでいる人もいる。ホームレスの人たちが生き生きと蠢めきだす。まさに「巨大な生命体」としての東京が出現するのである。」
― 出版社説明文より
- 判型
- 216 x 280 mm
- 頁数
- 44頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2016
- 言語
- 英語、日本語
- エディション
- 1000