1938年東京生まれ。25歳の時、撮影のために赴いた出羽湯殿山で即身仏に出会い、修験道への興味を深め、66年に羽黒山伏の秋峰修行に参加。写真家として独自の作風を獲得するとともに、東北の民間信仰を主題に研究を開始。「婆バクハツ!」、『出羽三山と修験』で第2回土門拳賞受賞、「遠野物語」、「東京 都市の闇を幻視する」で日本写真協会年度賞。闇に向かってストロボを焚く独特の作風で注目を集め、国内外で発表。同時に、民俗学者として「ミイラ信仰の研究』、「修験道の精神宇宙」、「遠野物語の原風景」「日本のミイラ信仰など多数。東北と江戸・東京、自然と都市、科学と宗教といった異質のテーマを、多角的な視点と斬新な発想に基づく民俗学の論考を次々と発表している。

個展

1963 -「Z・A・Z」(月光ギャラリー)
1966 -「日本のミイラ」(白木屋)、「ホムンクルス」(画廊クリスタル)
1970 -「婆バクハツ!」(銀座ニコンサロン)
1970 -「見世物看板大写真展」(浅草稲村劇場ほか全国巡業の見せ物小屋)
1973 - 立看板写真展「三里塚辺田部落」(小川プロ全国上映会場)
1980 -「出羽三山」(ミノルタフォトスペース)
1982 -「続・出羽三山-秘仏秘所」(ミノルタフォトスペース)
1983 -「遠野物語」(銀座ニコンサロン)
1985 -「東京」(ミノルタフォトスペース)
2001 -「東北の原風景」(京都造形大ギャラリーRAKU)

受賞

1963 - カメラ芸術新人賞「白色矮星」
1963 - 二科賞「デッド・シティー」
1966 - 日本写真批評家協会新人賞「日本のミイラ」
1983 - 土門拳賞「出羽三山と修験」
1986 - 日本写真家協会年度賞「東京・都市の闇を幻視する」
1989 - 写真150年顕彰写真家

内藤正敏の書籍