SAMELAND
写真家、津田直は極北の先住民であるサーメ人たちに出会うため、2012 年の初夏に、フィンランドとノルウェーを訪ねました。
サーメ人たちは、1 万年前に鹿の群れを追って現在の土地にたどり着いたと言われています。
人々の暮らす土地は、北緯66度33分以北の北極圏に位置し、その土地には彼らの祖先たちがその場所に辿り着いた時と変わらぬ風景がそのまま残され、人々は現代社会に順応しながらも、以前と変わらぬ文化を大切に引き継ぎ、今もサーメの伝統や精神を継承しつづけています。
サーメランドを訪ねた津田は、その土地で内陸部と海岸部を季節に応じて移動しながらトナカイ放牧を生活の糧として暮らすサーメ人が、夜を徹して行うポロ・メルキトスというトナカイの親子を照合する行事に立ち会います。また出会った男達に連れられ、かつての聖地に立ち自然信仰に触れ、サーメの生き方に近づいてゆきます。
日本から遥か遠くに離れていると感じる極北の地ですが、どこか日本のアイヌとも類似点があり、親しみを感じさせてくれるサーメ人、その「サーメランド」で撮影したランドスケープとポートレートの写真で構成された1冊。
― POST「SAMELAND」展プレスリリースより抜粋
- 判型
- 182 x 220 mm
- 頁数
- 144頁、掲載作品60点
- 製本
- ソフトカバー
- 発行日
- 2015
- 言語
- 英語、日本語
- エディション
- 1000