Orphée
るまん℃は、とある室内の鏡の前に佇んでいる。だが、その鏡はある種の魔鏡で、現実を映すだけでなく、写された者(すなわちるまん℃)の失った過去をも呼び覚まし、異界へと通じる道を開く。不安と恐怖、黒き欲望と歓喜、頽廃と狂気、そして死と虚無までをもその魔鏡は映し出し、増幅させる。るまん℃は彼女のからだと心に闇のごとくつき纏う記憶と運命の呪縛に対峙させられ、やがて、魔鏡から溢れいでる異界の磁場に侵食され始めてしまう。
― 相馬俊樹、写真集より抜粋
- 判型
- 225 x 182 mm
- 頁数
- 84頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行日
- 2014
- エディション
- 500