よだか

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よだか

深沢次郎

出版社:ふげん社

生きることに絶望し命をかけて夜空を飛び続けた よだか
志半ばに突然逝った友への追想と鎮魂を綴る

本作「よだか」は、3年前の親友の死をきっかけに紡がれました。かつての大学サークルの仲間であり、深沢とともに青春時代を過ごしたその人は、信州に移住し、炭焼き職人として生計を立てる傍ら、ストイックに小説を執筆し、発表していました。彼の住む信州の山奥で、若い頃のように二人で過ごし、遊び、語りあった時間は、囂々と燃え盛る炭焼きの炎、きらきら光る武石川の水面、鮮やかな動物の血肉、かそけき虫たちの営みを通して、美しく蘇ります。

また、彼の死後、胸にぽっかりと空いた穴に飛び込むように、深沢は一人山の中に入り、黙する氷柱、乱舞する月のあかり、恐ろしいほどの満点の星空に向けて、彼の魂の在処を探るようにシャッターを押し続けました。その営為は彼へのレクイエムであり、遺された自身の魂をも救うものでした。

理想を追い求めた文学者であり親友である一人の死への鎮魂として、大自然を舞台に、生命の煌めきの一瞬をみずみずしく捉えた作品です。

― 出版社説明文より

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