Blind Date
2009年にタイのバンコクで、バイクの二人乗りで疾走する恋人たちを撮影した。
志賀はバイクが行き交う街中で、バイクの後部座席に座っている人たち 、何百何千人と眼差しを交わした。その不思議な見つめ合いの感覚に素手で触れぬまま近づくことのできる最適な道具が志賀にとってはカメラだった。
見知らぬ他者と視線を交わし続ける、目と目が触れることは、志賀の身体に潜む生物としての勘を取り戻すようだった。そして性的などこかに触れるようだった。
「目」はどこまで私たちを支配しているのだろうか。
目が見えぬ、らしいのです。
それは私の知らない前世に関係するでしょうか。
本当のことを知りたくて、大学に行き、世界中の様々な宗教について学びました。
それらは生死について実に様々なことを述べています。でも、その全てに違和感を感じました。
私には当てはまらない気がするのです。
― テキスト「ブラインドデート」より
- 判型
- 257 x 364 mm
- 頁数
- 100頁
- 製本
- ソフトカバー、全ページ袋とじ・並製本 (特製函入)
- 発行年
- 2017
- 言語
- 日本語、英語